“じょうとくい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
上華客37.5%
上花客25.0%
上花主12.5%
上顧客12.5%
常得意12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それから田舎の方では野田の茂木醤油しょうゆ問屋など、いずれも上華客じょうとくいの方でありました。
そのうちでも一番よけいに来るのは、叔父の上花客じょうとくいになっている田舎の田地持ちである事が、言葉の端々はしはしでよくわかった。
鉄鎚 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
為替かわせしてきらめくものをつかませて、のッつッつの苦患くげんを見せない、上花主じょうとくいのために、商売冥利みょうり随一ずいいち大切なところへ、偶然受取うけとって行ったのであろうけれども。
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いや、失礼、つい口がすべりました。あなたがたのことじゃありません。いつもどろぼうや人殺しを上顧客じょうとくいにしているものですから、失礼なことをいってしまったのです。お許しください
影男 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
ユリの花はいちじるしい虫媒花ちゅうばいかで、主として蝶々ちょうちょうが花を目当めあてに頻々ひんぴんと訪問する常得意じょうとくいである。それで美麗びれい花色かしょくが虫を呼ぶ看板かんばんとなっており、その花香かこうもまた虫をさそう一つの手引てびきをつとめている。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)