“じおん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
字音66.7%
慈音33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
和名わめいとして今日こんにちわがくにでは、芍薬をシャクヤクと字音じおんで呼んでいることは、だれもが知っているとおりであるが、しかし昔はこれをエビスグサ、あるいはエビスグスリととな
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
卒業の折はもう平和克復こくふくしていたけれど、戦後の不景気という奴が、私達につき纏った。唯さえ字音じおん「飯が食えん」に通じる明治学園の出身だ。就職口が絶対にない。皆困った。
凡人伝 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
相州そうしゅう鎌倉地福寺かまくらじふくじ学僧がくそう、一とうりゅうけん妙手みょうしゅとして聞えた慈音じおんというぼうさんのすがたが見えたからである。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
心貫流しんかんりゅう丸目文之進まるめぶんのしんだろう。イヤ、吉岡流よしおかりゅう祇園藤次ぎおんとうじだろう。なアに諸岡一羽もろおかいちうなら慈音じおんとちょうどいい勝負、などと衆人しゅうじん下馬評げばひょうからして、このほう活気かっきが立つ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
才蔵はやりをひくめにつけて慈音じおんせまらんとし、慈音の両眼りょうがんは中段にとった枇杷刀びわとうのミネにすわっている。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
鎌倉の僧慈音じおんだの、その門から興ったといわれる中条流の中条兵庫助だの、念流の樋口家だの、また、剣法中興の人と伝えられている天真正伝神道流の飯篠長威斎いいささちょういさいなどいう人々は
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)