“ざんぶつ”の漢字の書き方と例文
語句割合
残物100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
餉台ちゃぶだいの上に両肱りょうひじを突いた叔父が酔後すいごあくびを続けざまに二つした。叔母が下女を呼んで残物ざんぶつを勝手へ運ばした。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
自分もわざといさぎよく立って、皆といっしょに二階を下りたが、ふところへねじこんだ古雑誌と菓子や煎餅せんべい残物ざんぶつとが今夜のお礼代りかと思えば、ばかばかしいような気もして
猫八 (新字新仮名) / 岩野泡鳴(著)
二三にちあひだ片口かたくち摺鉢すりばちれた葬式さうしきとき残物ざんぶつべて一たゞばんやりとしてくらした。雨戸あまどはいつものやうにいたまゝ陰氣いんきであつた。卯平うへいくはへて四にんはおたがひたゞひやゝかであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)