“さるばおり”の漢字の書き方と例文
語句割合
猿羽織100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
猿羽織さるばおりつて、とうさんの田舍ゐなか子供こどもは、おさるさんのそで羽織はおりのやうなものをました。さむくなるとそれをました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
鳥屋とやれる小鳥ことりは、一朝ひとあさに六十や七十ではきかないとひました。この小鳥ことりれるころには、むら子供こどもはそろ/\猿羽織さるばおりました。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
雪を踏み堅め踏み堅めしてある街道には、猿羽織さるばおりを着た村の小娘たちまでが集まって、一年の中の最も楽しい季節を迎え顔に遊び戯れている。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
その猿羽織さるばおりゆきなかんであるくのは、丁度ちやうど木曾きそやまなかのおさるさんが、ゆきなかんであるくやうなものでした。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
恵那山えなさんへは雪の来ることも早い。十月下旬のはじめには山にはすでに初雪を見る。十一月にはいってからは山家の子供の中には早くも猿羽織さるばおりを着るものがある。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)