“こうふう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
紅楓33.3%
罡風16.7%
高風16.7%
黄封16.7%
黄風16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
唯、それを俗人の穿鑿せんさくにまかせるのは、彼がどんな心もちでゐようとも、断じて許さうとは思はない。そこで彼は、眼を床の紅楓こうふう黄菊くわうぎくの方へやりながら、吐き出すやうにかう云つた。
戯作三昧 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
一陣の罡風こうふう送春を断す 名花空しく路傍の塵に委す 雲鬟うんかん影を吹いて緑地にでんす 血雨声無く紅巾にむ 命薄く刀下の鬼となるを甘んずるも 情は深くしてあに意中の人を
八犬伝談余 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
しかも少しもあせらず、押売りせず、悠々として人智の発達を待とうとする高風こうふう雅懐がかいは、まことに見上げたものである。私は心からこの章の精読を皆様におすすめしたい。
この捷報しょうほうは早くも開封かいほう東京とうけい汴城べんじょうの宮門へ飛脚されたので、天子徽宗きそうは大いによろこばれ、こう総理に聖旨せいしをくだして、御感ぎょかんの状と、黄封こうふうの宮廷酒十瓶とかめとを、征地の慰問に送らせた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
タッタッタッと加速度に足がそろってくる——禅定寺の大屋根から吹きおろす秋らしい力のある風に、満地の銀杏いちょう落葉が旋風つむじを描いて舞いめぐったかと思うと——その黄風こうふううずを衝いて突然!
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)