“黄風”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ホワンフォン50.0%
こうふう50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
アカシヤの青葉が黄風ホワンフォンに吹きちぎられ、土煙にまじって、目つぶしのように街を飛んだ。その晩、青鼠服は、射撃を中止した。兵士たちは、工場へかえって脚をのばした。
武装せる市街 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
黄風ホワンフォンは轟々と空高く唸った。彼は、でくの坊のように、骨ばった親爺が、ひょく/\と日本建ての家の中を歩いている夢を見ていた。親爺は、何か厚い帳簿を持って廊下へ出た。
武装せる市街 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
タッタッタッと加速度に足がそろってくる——禅定寺の大屋根から吹きおろす秋らしい力のある風に、満地の銀杏いちょう落葉が旋風つむじを描いて舞いめぐったかと思うと——その黄風こうふううずを衝いて突然!
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)