“くすりゆび”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
無名指50.0%
薬指20.0%
藥指20.0%
食指10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
左の手はしょっちゅう洋袴ずぼんのポケットへ入れていましたが、胸のハンカチを取出すとき、案外白い大きい手の無名指くすりゆびにエンゲージリングの黄ろい細金がきらりと光ったのを覚えています。
扉の彼方へ (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
赤いメレンスの帯ばかりめて娘姿むすめすがたが、突然とつぜんたつた一日のあひだに、丁度ちやうど御手洗みたらしで手を洗つてゐる若い芸者そのまゝ姿すがたになつてしまつたのだ。薬指くすりゆびにはもう指環ゆびわさへ穿めてゐた。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
學士がくしひだり藥指くすりゆびさきのほどまでひかりしものなり。
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
それから私はハンカチの上の両端を左右の拇指おやゆび食指くすりゆびでしっかりと摘んで、強く左右に引っぱって見たが、まだそんなに力を入れもしないうちにハンカチは何の苦もなくびりびりと裂けて
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)