“くぎづ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
釘付86.8%
釘着7.9%
2.6%
釘附2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それ以来硝子戸を固く釘付くぎづけにでもしたと思われて、夜の闇にまぎれて幾ら押してみても引いてみても開かなくなってしまった。
霜凍る宵 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
銀煙管ぎんぎせるにぎった徳太郎とくたろうは、火鉢ひばちわく釘着くぎづけにされたように、かたくなってうごかなかった。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
パウロがもはや我生けるにあらず、基督キリスト我にりて生けるなりと言つたやうに、肉的生命の全部を十字架の上にくぎづけ終りてひとり神によりて生きんとするの情である。
愛と認識との出発 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
知らぬ間に川上の名義で借入れられた莫大ばくだいな借金が残っているばかり、約束になっているといった劇場へいって見れば釘附くぎづけになってとざされている。
マダム貞奴 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)