“くぎづけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
釘付73.7%
釘附21.1%
釘着5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さて松川に入塾して、たゞちに不開室あかずのまを探検せんとせしが、不開室は密閉したるが上に板戸を釘付くぎづけにしたれば開くこと無し。
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
其処そこは雨がひどく洩るので、四方の戸を阿父おとうさんが釘附くぎづけにして自分の生れ無い前から開けぬ事に成つて居る。御参詣おまゐりの人も無い寺なので、内の者は内陣ないぢんで本尊様を拝む。
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
あまりのことに旦那様は物もおっしゃらず、身動きもなさらず、唯もう御二人を後から眺めて、不動じっと其処へ棒立のまま——丁度、釘着くぎづけにして了った人のように御成なさいました。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)