“きょがん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
巨巌75.0%
巨眼25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あの空とあの雲の間が海で、浪の切立きったち岩の上に巨巌きょがんを刻んで地から生えた様なのが夜鴉の城であると、ウィリアムは見えぬ所を想像で描き出す。
幻影の盾 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
藪原長者の大館おおやかたは木曽川に臨んだ巨巌きょがんの上にとりでのように立っていた。すそは石垣で畳み上げ、窓はあかがねの網を張り、おおかみより猛々たけだけしい犬の群は門々の柱につないであった。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
単于ぜんうは手ずから李陵のなわを解いた。その後の待遇も鄭重ていちょうを極めた。且鞮侯そていこう単于とて先代の呴犁湖くりこ単于の弟だが、骨骼こっかくたくましい巨眼きょがん赭髯しゃぜんの中年の偉丈夫いじょうふである。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
と、巨眼きょがんを光らして、振返った。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)