“きっこう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
拮抗58.1%
亀甲30.2%
頡頏4.7%
吉光2.3%
吉香2.3%
橘香2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これに美濃、伊勢の信孝、一益の国力を加え、ようやく、ほぼ敵と拮抗きっこうし得る六万二千人の兵力を持ちうることになるのだった。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
曼荼羅には亀甲きっこう形が縫いつけられているが、そのひとつごとに、この文章(原文は四字ずつの漢文)をあらわしたのだという。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
結局双方の智力たがいに相頡頏きっこうするに非ざれば、その交際の権利もまた頡頏すべからざるなり。交際のかたきものというべし。しこうしてその難きとは、何事に比すれば難く、何物に比すれば易きや。
学者安心論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「おお、入らせられませ」若後家の吉光きっこうまえは、とばりの蔭に、添寝そいねして寝かしつけていた朝麿あさまろのそばからそっと起きてきて、敷物をすすめた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
母の吉光きっこうの前と源三位頼政とは、おなじ族の出であるし、そのほか、この河原には、幾多の同血が、しかばねとなっているのである。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また今日は毛利家の親族となっておらるる吉川きっかわ家は、元駿州の庵原いはら郡の住人で、梶原景時かじわらかげときが鎌倉を逃げて西に走る時に、狐ヶ崎でこれを攻め殺した吉香きっこうの小次郎はその祖先である
名字の話 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
吉川は橘香きっこうという地方名が起りで、何でも富士の裾野にそんな所があったという。