“かみな”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
噛鳴45.5%
神鳴18.2%
咬鳴9.1%
守名9.1%
神名9.1%
雷鳴9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お互に此処ここに何して居る。其のにじの散るのを待つて、やがてはう、突かう、めう、しやぶらうと、毎夜、毎夜、此のあいだ、……咽喉のどくちばしを、カチ/\と噛鳴かみならいてるのでないかい。
紅玉 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
だんだんそこいらが明るくなり、神鳴かみなりが鳴り、しまいには眼も明けていられないほど、まぶしい火の海の中にはいりこんで行こうとするのです。そこまで落ちたら焼け死ぬ外はありません。
僕の帽子のお話 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
お銀様は、その女の方の像を見ながら歯を咬鳴かみならしました。
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
守名かみなのある、役付の大した御身分で御座いました。その御主人が、召使に手をつけて身持ちにさせ、奧方の嫉妬やきもちがひどかつたので五ヶ月の腹を抱へて、私に押しつけられました
特に、あの御堂おどうは、昔から神体しんたいがわかりません。……第一何と申すか、神名かみながおありなさらないのでありましてな、唯至って古い、一面の額に、稲荷明神——これは誰が見ても名書であります。
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「その院ノ庄です。……いやそれゆえの、ご不審でしたか。……何の何の、今日は昨日と違い、雷鳴かみなり雲も見えませぬゆえ、その二里ほどを、桜狩りしつつまいろうとの心ぐみにござります」
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)