“かこいもの”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
囲者44.4%
囲物33.3%
外妾11.1%
寵物11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
知らないで、うんとさえ云えば、立派な旦那が附いて、三十円るというのに、まさか囲者かこいものには成らないと云うのだよ、何ういう訳だか、本当に馬鹿気ばかげているよ
遊女八人の身抜みぬけをさしたと大意張おおいばりの腕だから、家作などはわがものにして、三月ばかり前までは、出稼でかせぎの留守を勤めあがりの囲物かこいもの、これは洲崎に居た年増としまに貸してあったが、その婦人おんなは、この夏
葛飾砂子 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ハイ今開ますと返事して手燭をつけるとか燐寸まっちを探すとかに紛らせて男を逃します逃した上で無ければ決して旦那を入れません(荻)それそうだ、ハテナ外妾かこいもので無し
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
唯に戸締りばかりでは無い外妾かこいものの腹では不意に旦那が戸を叩けば何所からにがすと云う事までも前以て見込を附て有るのですそれ位の見込の附く女で無ければ決してわがかこわれて居る所へ男を
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
「あれは貴様も知っている通り、駒井甚三郎の寵物かこいものだ、駒井は甲州勤番支配で三千石の芙蓉間詰ふようのまづめの直参じきさんだが、ここへ持ち出したのは大諸侯だ」
大菩薩峠:20 禹門三級の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)