“うとん”の漢字の書き方と例文
語句割合
100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
学校の帰途かえるさ驟雨にわかあめに逢えば、四辻から、紺蛇の目で左褄ひだりづまというのが出て来て、相合あいあいで手をいて帰るので、八ツ九ツ時分、梓はひどく男の友人にうとんじられた。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
書肆しょし早くも月々の損失に驚き文学をうとんじて赤本あかほんを迎へんとするに至つて『活文壇』は忽ち廃刊となりき。
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
富山はこの殿と親友たらんことを切望して、ひたすらそのこころんとつとめけるより、子爵も好みてまじはるべき人とも思はざれど、勢ひうとんがたくして、今は会員中善くれるもののさいたるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)