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いひこし
逃亡致されよ我も
辯解なければ是より宿へ歸る
可三十六
計走るに
如じ我が
宿は
牛込改代町芋屋六兵衞と
云者なり用事有らば
云越給へと兩人
云合せ早々に
支度して七助は牛込お梅は平兵衞方へ
迯歸りしなり
然ば委細の
譯を
ばしたれば
婚姻の日は先方より
言越參らば直にしても致せるやうに爲て置たく就ては娘が
天窓の
物帶も
衣類も
箪笥長持其外一
式新撰く
整へんとは思へども是等に男は
役に立ず然とて
親類縁者とても有らねば
萬事を