“あしず”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
足摺50.0%
蘆摺16.7%
足擦16.7%
蘆洲8.3%
蹉跎8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
溝口以下の者は、足摺あしずりをして口惜しがったが、手負いを交ぜた七人の小勢では、何とも施すすべもないので、捨科白すてぜりふを言い残したまま駒を返して引き揚げてしまった。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
葉先をみぎわへ、蘆摺あしずれに水へ離せば、ざわざわと音がして、ずるりとすべる、柄を向うへ……
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
事が起ると足擦あしずりしてお妬みなさいました。しかるに天皇、吉備きび海部あまべあたえの女、黒姫くろひめという者が美しいとお聞き遊ばされて、し上げてお使いなさいました。
綾瀬川の名物の合歓ねむの木は少しばかり残り、対岸の蘆洲あしずの上に船大工だけ今もいた。
老妓抄 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
心中の苦悶は非常なもので、俺の不愛想な仕草が少女を怒らせ、このまま漕去ッてしまったらどうしようと、蹉跎あしずりせんばかりに焦立っていた。
湖畔 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)