“ろしゅう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蘆洲33.3%
盧州16.7%
艪楫16.7%
芦洲16.7%
露臭16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
植村子順、名は正義、通称は某、蘆洲ろしゅうと号した。下谷車坂町くるまざかちょうに住した某組の与力よりきで詩を枕山に学んだ。明治十八年享年五十六で没したので、嘉永元年には年十九である。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
汪士秀おうししゅう盧州ろしゅうの人であった。豪傑で力が強く、石舂いしうすを持ちあげることができた。親子で蹴鞠しゅうきくがうまかったが、父親は四十あまりの時銭塘江せんとうこうを渡っていて、舟が沈んで溺れてしまった。
汪士秀 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
側は漂渺ひょうびょうたる隅田の川水青うして白帆に風をはらみ波に眠れる都鳥の艪楫ろしゅうに夢を破られて飛び立つ羽音はおとも物たるげなり。待乳山まつちやまの森浅草寺せんそうじの塔の影いづれか春の景色ならざる。実に帝都第一の眺めなり。
向嶋 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
きんぼうに連れられて、あんぽんたんが二絃琴のおしょさんの家にいった時分には、もう家元芦船も芦雪も歿なくなっていた。直門じきもんに、芦質ろしつ芦洲ろしゅう芦総ろそう芦寿賀ろすがらが残っていた。
『浮雲』の文章に往々多少の露臭ろしゅうがあるのはこれがためであろうが、そこが在来の文章型を破った独創の貴とさである。美妙のは花やかにコッテリしてわざとらしい厭味いやみのある欧文の模倣にちていた。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)