“あけび”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
通草59.3%
木通18.5%
通蔓草11.1%
山女3.7%
朱実3.7%
決明果3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこでみんなは、野葡萄や通草あけびをとりながら、山をくだつて行くことになり、てんでんバラバラに、雑木林のふもとの方へおりて行きました。
栗ひろひ週間 (新字旧仮名) / 槙本楠郎(著)
夏の野に木苺きいちごをもとめ、秋の山に木通あけび葡萄ぶどうつるをたずねて、淡い淡い甘味に満足しているのである。
白峰の麓 (新字新仮名) / 大下藤次郎(著)
そして森なかの常磐木にからんで枝垂れてゐる通蔓草あけびの花がいま盛りである。桃畑であつた時のまゝに置いてある家の垣根にもこの蔓草はいつぱいにからんでゐる。(四月十九日)
家のめぐり (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
同時に、蛇のように、再び舌がうねって舐め廻すと、ぐしゃぐしゃと顔一面、山女あけびつぶして真赤まっかになった。
古狢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
小さな梨、粒林檎つぶりんごくりは生のまま……うでたのは、甘藷さつまいもとともに店が違う。……奥州辺とは事かわって、加越かえつのあの辺に朱実あけびはほとんどない。
茸の舞姫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
が、歯にカッとすべって、くちびる決明果あけびのごとく裂きながら、咽喉へはずれる、その真中まんなか、我と我が手に赤熊が両手に握って
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)