“木通”の読み方と例文
読み方割合
あけび100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は書きかけの原稿やペンやインキなど入れた木通あけびの籠を持ち、尋常二年生の彼の長男は書籍や学校道具を入れた鞄を肩へかけて、袴を穿いていた。
子をつれて (新字新仮名) / 葛西善蔵(著)
夏の野に木苺きいちごをもとめ、秋の山に木通あけび葡萄ぶどうつるをたずねて、淡い淡い甘味に満足しているのである。
白峰の麓 (新字新仮名) / 大下藤次郎(著)
中には指で殻を割ってみたら、まだおいしそうな果肉が案外、秘まっている女かも知れないと、蔓さきの木通あけびの実を見付けたような笑いを泛べて近寄って来る男どももあります。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)