“あけはな”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
開放63.3%
明放32.7%
朱鼻2.0%
明離2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
開放あけはなした次の間では、静子が茶棚から葉鉄ブリキの罐を取出して、麦煎餅か何か盆に盛つてゐたが、それを持つて彼方むかうへ行かうとする。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
座敷は——こんな貸家建かしやだてぢやありません。壁も、床も、皆彩色さいしきした石を敷いた、明放あけはなした二階の大広間、客室きゃくまなんです。
印度更紗 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
ぼくにとってなぜそんなに興味深いのかといえば、「新・平家物語」のうちに、この人物を、偶然ぼくが「朱鼻あけはな伴卜ばんぼく」として登場させているからである。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
少納言信西でも、朱鼻あけはな伴卜ばんぼくでも、悪左府でも、以後の悪党らしいやつも、末路へ来ると皆いつのまにか、憎めない人間みたいになってしまう。第一、入道清盛がそうである。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
召連立歸たちかへりけり因て彼是かれこれする内に夜も明離あけはなれければ名主用右衞門は文藏に向ひ今更いまさら申はせんなき事ながら此間御役人御出にて御ないたゞしの節に取扱とりあつかひなば又々如何樣にも内談ないだんの致し方も是あるべき所其節心付かざるこそ殘念ざんねんの事共なれ今と成ては是非ぜひに及ばずと申けるに母のおもせを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)