“あうなう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
懊惱55.6%
懊悩44.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ごくからかへつて見ると石がない、雲飛うんぴは妻をのゝしち、いかりいかり、くるひにくるひ、つひ自殺じさつしようとして何度なんど妻子さいし發見はつけんされては自殺することも出來できず、懊惱あうなう煩悶はんもんして居ると、一夜
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
事情が事情だつたので自殺だといふ噂も立ちましたが、事實はひどい懊惱あうなうと貧苦のために、癆症らうしやうが重くなり『歸つた夫』を迎へて、もう一度以前の平和な生活を樂しむことも出來なかつたのです。
そして彼は悶え、一刻前の凡ての輝ける希望と、喜びとは忽ち底知れぬ絶望と懊悩あうなうとに変つた。
して居るんだ。僕もやつた。しかもツイ近頃の事よ。そして別れた、同じく事情ありさ。見たらう君、新聞に出て居た、湯村は某女学生に恋して、懊悩あうなう煩悶はんもんの極、小説が書けないんだつて、あれさ。
茗荷畠 (新字旧仮名) / 真山青果(著)