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懊悩
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あうなう
ふりがな文庫
“
懊悩
(
あうなう
)” の例文
旧字:
懊惱
丑松が胸の中に戦ふ
懊悩
(
あうなう
)
を感ずれば感ずる程、余計に
他界
(
そと
)
の自然は
活々
(
いき/\
)
として、身に
染
(
し
)
みるやうに思はるゝ。南の空には星一つ
顕
(
あらは
)
れた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
謝せよ、新夫婦に感謝せよ、渠等は社会に対する義務のために
懊悩
(
あうなう
)
不快なるあまたの
繋累
(
けいるゐ
)
に束縛されむとす。
愛と婚姻
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
そして彼は悶え、一刻前の凡ての輝ける希望と、喜びとは忽ち底知れぬ絶望と
懊悩
(
あうなう
)
とに変つた。
青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死
(新字旧仮名)
/
長与善郎
(著)
して居るんだ。僕もやつた。しかもツイ近頃の事よ。そして別れた、同じく事情ありさ。見たらう君、新聞に出て居た、湯村は某女学生に恋して、
懊悩
(
あうなう
)
煩悶
(
はんもん
)
の極、小説が書けないんだつて、あれさ。
茗荷畠
(新字旧仮名)
/
真山青果
(著)
独り
精神
(
こゝろ
)
の
苦闘
(
たゝかひ
)
を続けたのは丑松で、蓮太郎が残して行つた新しい刺激は書いたものを読むにも
勝
(
まさ
)
る
懊悩
(
あうなう
)
を与へたのである。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
懊
漢検1級
部首:⼼
16画
悩
常用漢字
中学
部首:⼼
10画
“懊悩”で始まる語句
懊悩呻吟
懊悩地獄
懊悩戦慄
懊悩煩悶
懊悩転輾