かゝ)” の例文
そして二まい大畫たいぐわ今日けふ所謂いはゆ大作たいさく)がならべてかゝげてあるまへもつと見物人けんぶつにんたかつてる二まい大畫たいぐわはずとも志村しむらさく自分じぶんさく
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
まへ内外ないがい火山かざん巡見じゆんけんした場合ばあひ記事きじかゝげていたが、諸君しよくん兩方りようほう比較ひかくせられたならば、國内こくない火山作用かざんさようがいしておだやかであつて
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
田口君に就きて猶言ふべきこと多けれども、そは他日機会を見て此処こゝかゝぐべし、乞ふ吾人をして眼を明治文学史の巨人なる福沢諭吉君に転ぜしめよ。
明治文学史 (新字旧仮名) / 山路愛山(著)
艦長松島海軍大佐かんちやうまつしまかいぐんたいさ此時このときちつともさはがず、平然へいぜんとして指揮しきする信號しんがうことば信號兵しんがうへいめいほうじて信號旗しんがうきたかかゝげた。
「見ろ、あの通りだ。奉納の額にかゝげた二本の矢が一本になつてゐる——それも羽は鷹の羽、間違ひはあるまい」
両側へずーっと地口行灯じぐちあんどうかゝげ、絹張に致して、良い画工えかき種々さま/″\の絵をかせ、上には花傘を附けまして両側へ数十本立列たちつらね、造り花や飾物が出来ます。
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
『こんなもの、見てゐても仕樣しやうがない。』と、小池は砂だらけの階段を下りて、ひさしの下にかゝげてある繪馬ゑまたぐひを一つ/\見ながら、うしろの方へ𢌞はらうとした。
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
人目ひとめ附易つきやす天井裏てんじやうゝらかゝげたる熊手くまでによりて、一ねん若干そくばく福利ふくりまねべしとせばたふせ/\のかずあるのろひの今日こんにちおいて、そはあまりに公明こうめいしつしたるものにあらずや
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
そして正面の窓の上には、醫聖ヒポクラテスの畫像がかゝげてあツた。其の畫像が、光線の具合で、妙に淋しく陰氣に見えて、まるで幽靈かと思はれる。天氣の故か、室はいやに薄暗い。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
〔譯〕心しづかにして、まさに能く白日を知る。眼明かにして、始めて青天を識りすと。此れ程伯氏ていはくしの句なり。青天白日は、常に我に在り。宜しく之を座右ざいうかゝげて、以て警戒けいかいと爲すべし。
しかして其中そのうちにも學海先生ガクカイセンセイ國民こくみんともかゝげられし評文ひようぶんこと見目立みめたちてえぬ。
「罪と罰」の殺人罪 (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
余が記名して毎日新聞にかゝげたる「軍国時代の言論」の一篇、はしなくも検事の起訴する所となり、同じき三十日を以て東京地方裁判所に公判開廷せらるべきの通知到来するや、廿八日の夜
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
なぞも有れば画探ゑさがしも有る、はじめはうには小説をかゝげて、口画くちゑ挿画さしゑも有る、これすべて社員の手からるので、筆耕ひつこう山田やまだわたしとで分担ぶんたんしたのです、山田やまだ細字さいじ上手じやうづに書きました、わたしのははなはきたな
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
とほり。」と傲然がうぜんとして、坊主ばうず身構みがまそでかゝげた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ほのかにもかゝげつつ、見るをんなひとみ
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
おとろへた歩哨ほせうかゝげたともしび
一等運轉手チーフメートいそがはしく後部甲板こうぶかんぱんはしつたが、たちま一令いちれいけると、一個いつこ信號水夫しんがうすゐふは、右手ゆんでたか白色球燈はくしよくきうとうかゝげて、左舷船尾さげんせんびの「デツキ」につた。
船の中まで飛沫しぶきましたが、やがてその音もハタと止んで周助の手に灯の入つた提灯がかゝげられると、船の中の一箇所、齒の拔けたやうに人が缺けて居るのです。
技術ぎじゆつ巧拙かうせつところでない、かゝげてもつ衆人しゆうじん展覽てんらんきようすべき製作せいさくとしては、いかに我慢強がまんづよ自分じぶん自分じぶんはういとはへなかつた。さなきだに志村しむら崇拜すうはい連中れんちゆうは、これを歡呼くわんこしてる。
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
つぎに著者ちよしや編纂へんさんした注意書ちゆういしよかゝげることにする。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
海面かいめんよりたか白色はくしよくひかり海上法かいじやうほふしたが甲板かんぱんより二十しやく以上いじやうたかかゝげられたる檣燈しやうとうにて、いまや、何等なにらかのふねは、弦月丸げんげつまるあとふて進航しんかうしつゝきたるのであつた。
平次に言はれると、棒の先へ引つかけた浴衣を、高々とかゝげた八五郎は
その全文をかゝげると