“斃”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たお84.4%
たふ6.3%
くたば2.8%
1.4%
くた1.1%
たほ1.1%
へい0.6%
0.6%
たを0.3%
だお0.3%
あが0.3%
おち0.3%
たおる0.3%
たふれ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、小石川の邸へ帰った芳郎は、その翌朝よくちょう散歩すると云って家を出たが、間もなく死体となって坂路の登り口の処にたおれていた。
赤い花 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
猫は額を射られて、後ろ足で衝立つゝたち上つて、二三度きりきり舞をしてゐたが、その儘ばたりとたふれて、辞世も何もまないで死んでしまつた。
生煮えの葛湯キッセリうぬの親爺が息をつめてくたばつてしまやあええ!——往来で乱暴を働らいたり、碌でもない歌を作つて唄つたりしをつて……。
だが、もともと生き物のことだ。飼いようが悪くって死なねえとも限らねえ。時候の加減でちねえとも云われねえ。金魚だって病気もする、それを
半七捕物帳:36 冬の金魚 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
ノズドゥリョフの話では、それはもう盲らになっていて、間もなくくたばるに違いないけれど、二三年前までは実に素晴らしい牝犬めすだったとのこと。
饑饉ききんでみんな貧乏人がたほれて死んでしまふといふ時、お倉にお米や、お金が沢山ある人になつてゝ、みんなにどん/\施しをしてるといふ様なのわ。
黄金機会 (新字旧仮名) / 若松賤子(著)
三頭目のへい牛を化製所の人夫に渡してしまってから、妻は不安にたえない面持おももちで
去年 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
きっと、悪魔の尿溜ちかくでられちまったと、奴らは考えたにちがいない。しかし俺たちは生きのびていた。
人外魔境:01 有尾人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
彈丸だんぐわんもの見事みごとその一羽いちはたをしたが、同時どうじ鳥群てうぐんは、吾等われら敵對てきたいいろがあるとつたからたまらない。
事情がわかって来るにつれて、行きだおれになった二人の立場は了解されたが、ただそれを、そういう事情であれば尚更なおさら、無断で取り出せない気がした。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
威勢のよい癖にあがるのも速いという話もわたくしにあわれを感じさせました。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「悧巧な鳥でも、殺生石にはおちるじゃないか。」
灯明之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
一、官の学校は、官とその盛衰をともにして、官に変あれば校にも変を生じ、官、たおるれば校もまた斃る。はなはだしきは官府いち吏人りじんの進退を見て、学校の栄枯をぼくするにいたることあり。
聞き通仙の家内かない起出おきいでて見るに鹿のたふれて居る故早々さう/\町役人へ屆け奈良奉行へ檢視けんしを願ひ出でけるに通仙を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)