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夕空
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ゆうぞら
ふりがな文庫
“
夕空
(
ゆうぞら
)” の例文
そして、それを
夕空
(
ゆうぞら
)
へ
放
(
はな
)
してやると、とんぼや、せみはさもうれしそうに、お
礼
(
れい
)
をいって、
飛
(
と
)
んでいくように
見
(
み
)
えたのであります。
玉虫のおばさん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
直ぐ後の方でがさ/\と草が鳴ったと思うたら、
夕空
(
ゆうぞら
)
に
映
(
うつ
)
って大きな黒い影が二つぬうと立って居る。其れは鹿であった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
夕空
(
ゆうぞら
)
はしだいにくら
闇
(
やみ
)
のいろにつつまれ、ほそい
新月
(
しんげつ
)
が
夢
(
ゆめ
)
のような
姿
(
すがた
)
をみせ、
星
(
ほし
)
もふたつみっつ数をましていった。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
股野重郎の
細君
(
さいくん
)
のあけみは、もと少女歌劇女優の
夕空
(
ゆうぞら
)
あけみであった。
月と手袋
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
そして、こわれた
天井
(
てんじょう
)
から、うすもも色の
夕空
(
ゆうぞら
)
を、ながめていました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
▼ もっと見る
私
(
わたし
)
は、それまであんな
美
(
うつく
)
しい
夕空
(
ゆうぞら
)
を
見
(
み
)
たことがありません。
子供
(
こども
)
たちは、
遊
(
あそ
)
びに
夢中
(
むちゅう
)
になって、
家
(
いえ
)
へ
帰
(
かえ
)
るのを
忘
(
わす
)
れていました。
夕雲
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ピストルの音は一
発
(
ぱつ
)
だけではなかった。つづけざまに、五発の
銃声
(
じゅうせい
)
が
夕空
(
ゆうぞら
)
にこだまして、
街
(
まち
)
の
静寂
(
せいじゃく
)
をやぶった。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
季節
(
きせつ
)
が
秋
(
あき
)
にはいると、どこからともなく、
渡
(
わた
)
り
鳥
(
どり
)
があかね
色
(
いろ
)
の
夕空
(
ゆうぞら
)
を、
山
(
やま
)
の
上
(
うえ
)
高
(
たか
)
く、
豆粒
(
まめつぶ
)
のように、ちらばりながら、
飛
(
と
)
んでいくのが
見
(
み
)
えました。
しいたげられた天才
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それで、わしは、この
年寄
(
としよ
)
りになっても、
西
(
にし
)
の
夕空
(
ゆうぞら
)
を
見
(
み
)
るたびに、なつかしいお
母
(
かあ
)
さんの
顔
(
かお
)
を
目
(
め
)
に
思
(
おも
)
い
浮
(
う
)
かべるのです。
お母さまは太陽
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
夕空
(
ゆうぞら
)
に
輝
(
かがや
)
く
星
(
ほし
)
のように、また、
海
(
うみ
)
から
上
(
あ
)
がったさまざまの
貝
(
かい
)
がらのように、それらの
花
(
はな
)
は
美
(
うつく
)
しく
咲
(
さ
)
いていました。
赤い船のお客
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
あかね
色
(
いろ
)
をした、
夕空
(
ゆうぞら
)
には、
火
(
ひ
)
の
見
(
み
)
やぐらが、たっていました。そのいただきに、ついているブリキの
旗
(
はた
)
が、
風
(
かぜ
)
の
方向
(
ほうこう
)
へ、まわるたびに、
音
(
おと
)
をたてました。
風七題
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
はたしてほどなく
雲
(
くも
)
が
去
(
さ
)
り、そして
降
(
ふ
)
っていた
雨
(
あめ
)
は
晴
(
は
)
れてしまいました。あとには、すがすがしい
夕空
(
ゆうぞら
)
が
青々
(
あおあお
)
と
水
(
みず
)
のたたえられたように
澄
(
す
)
んで
見
(
み
)
えました。
負傷した線路と月
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ただ、
波
(
なみ
)
の
岩
(
いわ
)
に
打
(
う
)
ち
寄
(
よ
)
せて
砕
(
くだ
)
ける
音
(
おと
)
が、
静
(
しず
)
かな
夕空
(
ゆうぞら
)
の
下
(
した
)
に、かすかに
聞
(
き
)
こえてくるばかりであります。
島の暮れ方の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
小舟
(
こぶね
)
は
晩方
(
ばんがた
)
の
金色
(
こんじき
)
に
輝
(
かがや
)
く
波
(
なみ
)
を
切
(
き
)
って、ふたたび
陸
(
りく
)
をはなれてあちらに
泊
(
と
)
まっている
汽船
(
きせん
)
をさしてこぎました。
海鳥
(
かいちょう
)
は、
美
(
うつく
)
しい
夕空
(
ゆうぞら
)
におもしろそうに
飛
(
と
)
んでいました。
青いランプ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
青
(
あお
)
い
夕空
(
ゆうぞら
)
のように、
淡
(
あわ
)
いかなしみをたたえたお
酒
(
さけ
)
が、
小
(
ちい
)
さなコップにつがれました。おかねは、それに、くちびるをつけると、
甘
(
あま
)
くて
酒
(
さけ
)
という
感
(
かん
)
じはしませんでした。
都会はぜいたくだ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
鷭
(
ばん
)
は、
首
(
くび
)
を
傾
(
かたむ
)
けて
考
(
かんが
)
えていましたが、やがて、
流
(
なが
)
れをまっすぐにあちらへ
横切
(
よこぎ
)
ってゆきました。
流
(
なが
)
れには、さんらんとして、さざなみが
雨
(
あめ
)
の
晴
(
は
)
れた
夕空
(
ゆうぞら
)
の
下
(
した
)
に
生
(
しょう
)
じました。
酒屋のワン公
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
赤
(
あか
)
い
夕空
(
ゆうぞら
)
の
下
(
した
)
に、
工場
(
こうじょう
)
の
煙突
(
えんとつ
)
がたくさんたっている、
近代的
(
きんだいてき
)
な
街
(
まち
)
の
風景
(
ふうけい
)
とか、だいだい
色
(
いろ
)
の
太陽
(
たいよう
)
が
燃
(
も
)
える
丘
(
おか
)
に、
光線
(
こうせん
)
の
波
(
なみ
)
うつ
果樹園
(
かじゅえん
)
とか、さもなければ、はてしない
紺碧
(
こんぺき
)
の
海
(
うみ
)
をいく
兄の声
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
彼
(
かれ
)
は、
谷風
(
たにかぜ
)
に、むべのつるが、
空
(
むな
)
しく
枯
(
か
)
れ
枝
(
えだ
)
を
握
(
にぎ
)
ったまま
夕空
(
ゆうぞら
)
になびいている
姿
(
すがた
)
をながめながら、どうか、このつぎの
春
(
はる
)
までに、むべも、かえでも、もっと
太
(
ふと
)
く、
強
(
つよ
)
くなるようにといって
谷間のしじゅうから
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そのとき、だれか、
小石
(
こいし
)
を
拾
(
ひろ
)
って、
電信柱
(
でんしんばしら
)
の
頂
(
いただき
)
に
止
(
と
)
まっている
赤
(
あか
)
い
鳥
(
とり
)
を
目
(
め
)
がけて、
投
(
な
)
げました。
赤
(
あか
)
い
鳥
(
とり
)
は
驚
(
おどろ
)
いて、
雲
(
くも
)
をかすめて、ふたたび
夕空
(
ゆうぞら
)
を
先刻
(
さっき
)
きた
方
(
ほう
)
へと、
飛
(
と
)
んでいってしまいました。
あほう鳥の鳴く日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そのとき、なにか一つ
黒
(
くろ
)
い
点
(
てん
)
のようなものが、
夕空
(
ゆうぞら
)
をこなたに
向
(
む
)
かってだんだん
近
(
ちか
)
づいてくるように
見
(
み
)
えたのであります。みんなはしばらく、
目
(
め
)
をみはってそのものに
気
(
き
)
をとられていました。
明るき世界へ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
夕
常用漢字
小1
部首:⼣
3画
空
常用漢字
小1
部首:⽳
8画
“夕”で始まる語句
夕
夕餉
夕飯
夕陽
夕方
夕靄
夕闇
夕日
夕暮
夕焼