“澄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
す66.5%
すま27.0%
すみ3.2%
ちよう0.7%
とほ0.4%
すき0.4%
すむ0.4%
すめ0.4%
すん0.4%
ず0.4%
スマ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「先生(せんせい)が、秋(あき)になると、空気(くうき)が澄(す)むから近(ちか)く見(み)えるのだといったよ。」と、木(き)の頂(いただき)が天(てん)についていないと反対(はんたい)した子供(こども)はいいました。
木に上った子供 (新字新仮名) / 小川未明(著)
彼女は杖の所有主(もちぬし)の中年の紳士を睨め付けたが、対手(あいて)は一向知らん顔で澄(すま)して居た。女の怨めし気な表情は堪(たま)らなく彼を嬉しがらせた。
乗合自動車 (新字新仮名) / 川田功(著)
「玉川(たまがわ)の方です。骸骨(がいこつ)のパチノとお澄(すみ)という日本の女との間に出来た子供のことについて調べに行くと云っていましたよ」
恐怖の口笛 (新字新仮名) / 海野十三(著)
〔譯〕濁水(だくすゐ)も亦水なり、一澄(ちよう)すれば則ち清水(せいすゐ)となる。客氣(きやくき)も亦氣なり、一轉(てん)すれば則ち正氣(せいき)となる。客(きやく)を逐(お)ふの工夫は、只是れ己に克つなり、只是れ禮に復(かへ)るなり。
透(す)き澄(とほ)るばかりの沸(わか)し湯(ゆ)に身体を浸し温めて、しばらく清流の響に耳を嬲(なぶ)らせる其楽しさ。夕暮近い日の光は窓からさし入つて、蒸(む)し烟(けぶ)る風呂場の内を朦朧(もうろう)として見せた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
よく晴れた秋の日で、草の葉を揺るほどの風もなく、澄(すき)透るような空気の中に、翅虫(はむし)のうなりが静かに聞えていた。
藪落し (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
蒙りたるも最前(さいぜん)まで澄(すむ)か濁(にごる)か分らざりしが今は譯(わか)れど濡衣(ぬれぎぬ)を干(ほす)よしもなき身の因果(いんぐわ)と思ひ廻せば廻すほど又も泪(なみだ)の種なるを思ひ返へしてゐる節(をり)から後の方より背中(せなか)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
柱にもたれて身は力なく下(さげ)たる頭(かしら)少し上(あげ)ながら睨(にら)むに、浮世のいざこざ知らぬ顔の彫像寛々(かんかん)として大空に月の澄(すめ)る如(ごと)く佇(たたず)む気高さ、見るから我胸の疑惑耻(はずか)しく、ホッと息吐(つ)き、アヽ誤(あやま)てり
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
北の方の空は青く澄(すん)でいる。遠くに連っている町の頭が犇々(ひしひし)と重(かさな)って固っている。ぎらぎらとするのは瓦家根(かわらやね)が多いからであろう。翻々(ひらひら)と赤い旗も見える。長い竿の先に白い旗の翻(ひるがえ)るのも見える。
暗い空 (新字新仮名) / 小川未明(著)
分(わ)けて底(そこ)澄(ず)んで少(すこ)し白味(しろみ)を帶(お)びて、とろ/\と然(しか)も岸(きし)とすれ/″\に滿々(まん/\)と湛(たゝ)へた古沼(ふるぬま)ですもの。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
一九〇八年板ごむの「歴史としての民俗學」第一章などを見ると、今日開明に誇る歐羅巴人の多くの祖先も都々逸(どゞいつ)御順(ごじゆん)で、老は棄てられ壯きは殘る風俗で澄(スマ)して居たらしい。
棄老伝説に就て (旧字旧仮名) / 南方熊楠(著)