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化
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け
ふりがな文庫
“
化
(
け
)” の例文
又人
活
(
い
)
きながらにして鬼に
化
(
け
)
するもあり。
五八
楚王
(
そわう
)
の宮人は
蛇
(
をろち
)
となり、
五九
王含
(
わうがん
)
が母は
六〇
夜叉
(
やしや
)
となり、
六一
呉生
(
ごせい
)
が妻は
蛾
(
が
)
となる。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
おほよそ女といふ女のおん身の言に從はぬはあらざるべければ、
化
(
け
)
しやうのものなりとも、其數には洩れぬなるべし。ジエンナロ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
見えずなればなおなつかしく、たとえ恐しきものなればとて、かりにもわが優しき姉上の姿に
化
(
け
)
したる上は、われを捕えてむごからむや。
竜潭譚
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
乾※子
(
かんきし
)
というのは、人ではない。人の死骸の
化
(
け
)
したるもの、すなわち前に書いた
僵尸
(
きょうし
)
のたぐいである。雲南地方には金鉱が多い。
中国怪奇小説集:16 子不語(清)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
いつしか誰か盗んですり替えたるものと見え、中は瓦に
赤銅箔
(
しゃくどうはく
)
を置いた土の不動と
化
(
け
)
してあったから、白翁堂はアッと呆れて茫然と致し
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
▼ もっと見る
柴の
庵
(
いおい
)
に立ちかえり、本尊仏にむかい奉るといえども、観念の
床
(
ゆか
)
には妄想の
化
(
け
)
の
立
(
たち
)
そい、称名のおん声だに、
煩悩
(
ぼんのう
)
の息とのみ聞えたもう。
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
さうした暗い地上に、
生魂
(
すだま
)
や物の
化
(
け
)
と一所に住んでゐた彼等にとつて、月光がどんなに明るく、月がどれほど巨大に見えたかは想像できる。
月の詩情
(新字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
日本の河童とは果して如何なるものの
化
(
け
)
で、いかなる時代に出現するというのでしょうか。そういうことをかくのです。
獄中への手紙:07 一九四〇年(昭和十五年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
と、巨人は其
被
(
き
)
て居る金色の雲を
斷
(
ちぎ
)
り斷つて、昔ツオイスの神が身を
化
(
け
)
した樣な、黄金の雨を二人の上に降らせ始めた。
葬列
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
(
早化
(
はやける
)
・
身
(
み
)
ヨ
化
(
け
)
るならんか)鮞水にある事十四五日にして魚となる。
形
(
かた
)
ち
糸
(
いと
)
の如く、たけ一二寸、
腹
(
はら
)
裂
(
さけ
)
て
腸
(
ちやう
)
をなさず、ゆゑに
佐介
(
さけ
)
の名ありといひ
伝
(
つた
)
ふ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
梅子と縫子は長い時間を御
化
(
け
)
粧に費やした。代助は懇よく御化粧の監督者になつて、
両人
(
ふたり
)
の
傍
(
そば
)
に
附
(
つ
)
いてゐた。さうして時々は、面白
半分
(
はんぶん
)
の
冷
(
ひや
)
かしも云つた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
この邸を包む大きな森の木という木はものすごい嵐のなかにものの
化
(
け
)
のように無気味な踊りをつづけた。
抱茗荷の説
(新字新仮名)
/
山本禾太郎
(著)
虚空に奇怪な形をした雲が物の
化
(
け
)
のように現れては消え、消えては現われ、それが横なぐりの風にけし飛んで、晴れた日の朝に見る雲海のようになったかと思うと
木曽駒と甲斐駒
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
その鳴ると同時、おばアさんからは
怨
(
うら
)
み抜かれて、そして今息を引き
懸
(
か
)
けている嫁の寝ている天井の一方に
当
(
あた
)
って、鼠ともつかず
鼬
(
いたち
)
ともつかぬ
物
(
もの
)
の
化
(
け
)
の足音が響いた。
白い光と上野の鐘
(新字新仮名)
/
沼田一雅
(著)
そのさざめきをば、ともすると、さらりと夜風が伝えて来た。物の
化
(
け
)
か幽霊のような、あやしくひそやかなその響を。異様に、恐ろしく、ひいやりと、薄気味わるく。
チチアンの死
(新字新仮名)
/
フーゴー・フォン・ホーフマンスタール
(著)
比日
(
このころ
)
天地
(
てんち
)
の
灾
(
わざわひ
)
、常に異なる事有り。思ふに朕が
撫育
(
むいく
)
の
化
(
け
)
、
汝
(
なんぢ
)
百姓に於きて
闕失
(
けつしつ
)
せる所有らむか。今
故
(
ことさら
)
に使者を
発遣
(
ほつけん
)
して
其
(
そ
)
の疾苦を問はしむ。宜しく朕が
意
(
こころ
)
を知るべし。
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
晨
(
あした
)
に金光を
鏤
(
ちりば
)
めし
満目
(
まんもく
)
の雪、
夕
(
ゆうべ
)
には
濁水
(
じょくすい
)
と
化
(
け
)
して
河海
(
かかい
)
に落滅す。
今宵
(
こんしょう
)
銀燭を
列
(
つら
)
ねし
栄耀
(
えいよう
)
の花、暁には
塵芥
(
じんかい
)
となつて泥土に
委
(
い
)
す。三界は波上の
紋
(
もん
)
、一生は
空裡
(
くうり
)
の虹とかや。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
まるで何かの物の
化
(
け
)
につかれてでもいるかのごとく、ひょうひょうふらふらと歩きだしました。
右門捕物帖:13 足のある幽霊
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
唯
(
ただ
)
願ふらくはかの
如来
(
にょらい
)
大慈
(
だいじ
)
大悲
(
だいひ
)
我が小願の中に
於
(
おい
)
て大神力を現じ給ひ
妄言
(
まうげん
)
綺語
(
きご
)
の
淤泥
(
おでい
)
を
化
(
け
)
して光明
顕色
(
けんじき
)
の
浄瑠璃
(
じゃうるり
)
となし、
浮華
(
ふくわ
)
の中より
清浄
(
しゃうじゃう
)
の
青蓮華
(
しゃうれんげ
)
を開かしめ給はんことを。
二十六夜
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
何處
(
いづこ
)
の
野山
(
のやま
)
は
如何
(
いか
)
にひろく、
某
(
それ
)
の
海
(
うみ
)
には
名
(
な
)
のつけ
樣
(
やう
)
もなき
大魚
(
たいぎよ
)
ありて、
鰭
(
ひれ
)
を
動
(
うご
)
かせば
波
(
なみ
)
のあがること
幾千丈
(
いくせんぢやう
)
、
夫
(
そ
)
れが
又
(
また
)
鳥
(
とり
)
に
化
(
け
)
してと、
珍
(
めづ
)
らしきこと
怪
(
あや
)
しきこと
取
(
とり
)
とめなく
詰
(
つま
)
らなきことを
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
その隙から手燭を携えた緑色の
被衣
(
かつぎ
)
をかずいた女の、物の
化
(
け
)
じみた姿が見えた。
娘煙術師
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
昔みし
田鼠
(
むぐら
)
うづらの山ざくら
化
(
け
)
しての
後
(
のち
)
は花もちらほら
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
化
(
け
)
か、
雨
(
あま
)
じめる
野
(
の
)
にくゆる
物
(
もの
)
のかをりに
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
見えずなればなほなつかしく、たとへ恐しきものなればとて、かりにもわが
優
(
やさ
)
しき姉上の姿に
化
(
け
)
したる上は、われを捕へてむごからむや。
竜潭譚
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
伝うるところによると、墓場などのあいだに
太陰積尸
(
たいいんせきし
)
の気が久しく凝るときは
化
(
け
)
して
羅刹鳥
(
らせつちょう
)
となり、好んで人の眼を食らうというのである。
中国怪奇小説集:16 子不語(清)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
と、巨人は其
被
(
き
)
て居る金色の雲を
断
(
ちぎ
)
り断つて、昔ツオイスの神が身を
化
(
け
)
した様な、黄金の雨を二人の上に降らせ始めた。
葬列
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
たとへ身は
化
(
け
)
して土中の白骨となるとも、殿にして
微衷
(
びちゅう
)
をわすれ給はず、おこころのうちに、ふとだにも御想起くださるなれば、重治の
魂魄
(
こんぱく
)
は、いつなんどきたりとも
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
唯
(
ただ
)
願うらくはかの
如来
(
にょらい
)
大慈
(
だいじ
)
大悲
(
だいひ
)
我が小願の中に
於
(
おい
)
て大神力を現じ給い
妄言
(
もうげん
)
綺語
(
きご
)
の
淤泥
(
おでい
)
を
化
(
け
)
して光明
顕色
(
けんじき
)
の
浄瑠璃
(
じょうるり
)
となし、
浮華
(
ふか
)
の中より
清浄
(
しょうじょう
)
の
青蓮華
(
しょうれんげ
)
を開かしめ給わんことを。
二十六夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
鬼に
化
(
け
)
したる女を
捉
(
とら
)
へて、今土に
瘞
(
うづ
)
むなりとかたりしとなり。されどこれらは皆
女子
(
をんなご
)
にて、男たるもののかかるためしを聞かず。凡そ女の
性
(
さが
)
の
慳
(
かだま
)
しきには、さる浅ましき
鬼
(
もの
)
にも化するなり。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
又われわれに
夜
(
よる
)
の物の
化
(
け
)
を見ることを教えてくれた。
チチアンの死
(新字新仮名)
/
フーゴー・フォン・ホーフマンスタール
(著)
化
(
け
)
か、雨じめる野にくゆる物のかをりに
泣菫詩抄
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
塵
(
ちり
)
一つとしてわが眼に
入
(
い
)
るは、すべてものの
化
(
け
)
したるにて、恐しきあやしき神のわれを悩まさむとて現じたるものならむ。
竜潭譚
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
熊野詣りのいなか山伏と身を
化
(
け
)
して、その日に、般若寺から掻き消えてしまった。
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
観音が僧に
化
(
け
)
してその赤子を救ひ出したといふのは、いかにも昔の伝説らしい。
小夜の中山夜啼石
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
只
餌
(
ゑ
)
の
香
(
かんば
)
しきに
昧
(
くら
)
まされて、
釣
(
つり
)
の糸にかかり身を
亡
(
うしな
)
ふ事なかれといひて、去りて見えずなりぬ。不思議のあまりにおのが身をかへり見れば、いつのまに
鱗
(
うろこ
)
金光
(
きんくわう
)
を備へてひとつの
鯉魚
(
りぎよ
)
と
化
(
け
)
しぬ。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
化
(
け
)
のものか、
夕寺
(
ゆふでら
)
深
(
ふか
)
に
聲
(
こわ
)
ぶりの
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
塵
(
ちり
)
一つとしてわが眼に入るは、すべてものの
化
(
け
)
したるにて、恐しきあやしき神のわれを悩まさむとて
現
(
げん
)
じたるものならむ。
竜潭譚
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
丁令威
(
ていれいい
)
は
遼東
(
りょうとう
)
の人で、仙術を
霊虚山
(
れいきょざん
)
に学んだが、後に鶴に
化
(
け
)
して遼東へ帰って来て、城門の柱に止まった。ある若者が弓をひいて射ようとすると、鶴は飛びあがって空中を舞いながら言った。
中国怪奇小説集:04 捜神後記(六朝)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
百八の
熒惑星
(
けいわくせい
)
が、封を破って地上に宿命し、やがてその一星一星が人間と
化
(
け
)
して、かの
梁山泊
(
りょうざんぱく
)
を形成し、ついに宋朝の天下を危うくするという大陸的構想の中国
水滸伝
(
すいこでん
)
は、以上の話を発端として
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
化
(
け
)
のものか、夕寺深く
聲
(
こわ
)
ぶりの
泣菫詩抄
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
我身
半
(
なかば
)
はその蝶に
化
(
け
)
したるかと、お雪は呆れ顔をして身内を見たが、にわかに色を染めて
密
(
そッ
)
と少年を見ると、目を開かず。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
師として、指導のよろしきを得ねば、
梵天
(
ぼんてん
)
の悪魔に
化
(
け
)
すかも知れず、その
珠
(
たま
)
たる質のみがきによって、この
荒
(
すさ
)
び果てた法界の
暗流
(
あんる
)
と
濁濤
(
だくとう
)
をすくう名玉となるかも知れない。その任を重く思うのだ。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
……
巌
(
いはほ
)
の
層
(
そう
)
は一
枚
(
まい
)
づゝ、
厳
(
おごそ
)
かなる、
神将
(
しんしやう
)
の
鎧
(
よろひ
)
であつた、
謹
(
つゝし
)
んで
思
(
おも
)
ふに、
色気
(
いろけ
)
ある
女人
(
によにん
)
にして、
悪
(
わる
)
く
絹手巾
(
きぬはんかち
)
でも
捻
(
ねぢ
)
らうものなら、たゞ
飜々
(
ほん/\
)
と
木
(
き
)
の
葉
(
は
)
に
化
(
け
)
して
飛
(
と
)
ぶであらう。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
一触
霏々
(
ひひ
)
の虫と
化
(
け
)
し飛ばさん
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“化”の解説
化(か)は、漢姓の一つ。
(出典:Wikipedia)
化
常用漢字
小3
部首:⼔
4画
“化”を含む語句
化粧
変化
道化
變化
教化
化物
孵化
所化
文化
道化師
消化
薄化粧
造化
化学
勧化
化膿
化生
化鳥
道化役
化転
...