“慳”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かだま20.0%
けん20.0%
しは20.0%
しわ20.0%
をし20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さても富みておごらぬは大聖おほきひじりの道なり。さるを世のさがなきことばに、三六富めるものはかならずかだまし。
高島田に花笄はなこうがいの、盛装した嫁入姿の窈窕ようちょうたる淑女が、その嫁御寮に似もつかぬ、卑しげなけんのある女親まじりに、七八人の附添とともに、深谷ふかや駅から同じ室に乗組んで
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
よろづ此樣に氣を付けずしてはあるべからず、此の男、生れ付いてしはきにあらず、萬事の取りまはし人の鑑にもなりぬべきねがひ、(中略)よし垣に自然と朝顏の生へかかりしを、同じ眺めには
金銭の話 (旧字旧仮名) / 太宰治(著)
さて竜に生まるるは、必ずしも瞋痴ばかにおこった者に限らず、吝嗇けちな奴も婬乱な人も生まれるので、けちな奴が転生した竜は相変らずしわく、みだらなものがなった竜は、依然多淫だ。
わたくしは蘭軒医談楸字の説より発足してラビリントスのうちに入り、身を脱することを得ざるに至り、救を牧野氏に求めた。幸に牧野氏はわたくしを教ふる労ををしまなかつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)