“鼻口”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はなくち50.0%
びこう50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこにほとばしっている夥しい血汐は、その鼻口はなくちから吐いたものであって、刃をおのれの身に当てて切って出したものでないことは直ぐにわかりました。
大菩薩峠:17 黒業白業の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
けむりかれたら、地面ぢめんふこと、手拭てぬぐひにて鼻口はなくちおほふこと。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
老公が馬の背からいうと、林助はくさめを放った鼻口びこうへ、あわてて懐紙かいしを当てがいながら
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
曲れる鉄の道具を鼻口びこうより挿入して、脳髄を残りなく取出し、かくして空虚となれる頭蓋と胴体を棕梠酒しゅろしゅにて洗浄、頭蓋には鼻孔より没薬もつやく等の薬剤を注入し、腹腔には乾葡萄其他そのたの物を填充てんじゅう
(新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)