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麓路
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ふもとじ
ふりがな文庫
“
麓路
(
ふもとじ
)” の例文
麓路
(
ふもとじ
)
は
堤防
(
どて
)
とならびて、
小家
(
こいえ
)
四五軒、
蒼白
(
あおじろ
)
きこの夜の色に、氷のなかに
凍
(
い
)
てたるが、
透
(
すか
)
せば見ゆるにさも似たり。月は峰の松の
後
(
うしろ
)
になりぬ。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
私が木曽の山の
麓路
(
ふもとじ
)
を通ると、
商人
(
あきんど
)
らしい風俗の旦那と手代二人が、木かげに立って珍らしそうに山を見あげているから、モシモシ何を御覧なさると近寄って尋ねると
木曽の怪物:――「日本妖怪実譚」より
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
福渡からは旭川の流れに沿って、山の
麓路
(
ふもとじ
)
を七里
余
(
あまり
)
、人力車に曳かれて進んだ。
友人一家の死
(新字新仮名)
/
松崎天民
(著)
月の山の
端
(
は
)
、花の
麓路
(
ふもとじ
)
、
螢
(
ほたる
)
の影、
時雨
(
しぐれ
)
の
提灯
(
ちょうちん
)
、雪の川べりなど、随分村方でも、ちらりと拝んだものはございます。
眉かくしの霊
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
運ぶ
草鞋
(
わらじ
)
、いざ峠にかかる一息つくため、ここに
麓路
(
ふもとじ
)
を
挟
(
さしはさ
)
んで、竹の橋の
出外
(
ではず
)
れに、四五軒の茶店があって、どこも異らぬ
茶染
(
ちゃぞめ
)
、
藍染
(
あいぞめ
)
、
講中手拭
(
こうじゅうてぬぐい
)
の軒にひらひらとある蔭から、東海道の宿々のように
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
麓
常用漢字
中学
部首:⿅
19画
路
常用漢字
小3
部首:⾜
13画
“麓”で始まる語句
麓
麓村
麓道
麓口
麓町
麓方
麓門
麓院
麓山寺