食付くっつ)” の例文
そうかと思うと易断うらないに非常な興味をっている。石龍子せきりゅうしと尾島なにがしを大いに崇拝する。代助も二三度御相伴に、くるまで易者のもとまで食付くっついて行った事がある。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
余は谷村君のうしろいて事務室の裏へ出た。股野も食付くっついて出た。裏は真四角な庭になっている。無論も草も花も見当らない、ただの平たい場所である。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
三千代は兄とこの二人に食付くっついて、時々いけはたなどを散歩した事がある。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
橋本のあと食付くっついて手拭てぬぐいをぶら下げて、この橋を渡った時、板の真中で立ち留まって、下をのぞき込んで見たら、砂が動くばかりで水の色はまるでなかった。十里ほどかみさかのぼるとあゆれるそうだ。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)