風雅みやび)” の例文
だから元より、和歌の道とか、香を聴き分ける事とか、そういう上﨟じょうろうたちの風雅みやびも知らねば、難しいふみむ知識も持たなかった。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
海老床えびどこの縁台では、今宵、後の月を賞めるほどの風雅みやびはなくとも、お定例きまりの芋、栗、枝豆、すすきの類の供物くもつを中に近所の若い衆が寄り合って、秋立つ夜の露っぽく早や四つ過ぎたのさえ忘れていた。
高華なる君が風雅みやびも恋ふとなく思ひわすれき。
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
さあれ、風雅みやび數奇すきなりし
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
だが、それは、なんと風雅みやびな文化的表現につつまれて、そんなことがある世かと、怪訝けげんなうそみたいに、おおいかくされているではないか。
潮する人数にんず風雅みやび衣彩きぬあやに乱れどよむ日。
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
僧正の秀歌には主上よりも、御感ぎょかんのおことばがあり、つぼねや、蔵人くろうどにいたるまで、さすがは、僧正は風雅みやびなる大遊たいゆうでおわすなどと、口を極めていったものです。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
風雅みやびの絵すがたか、杉の深みの
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
風雅みやび御会ぎょえへまかるのに、ちと仰々しくはあらざるか」