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鞺鞳
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とうとう
ふりがな文庫
“
鞺鞳
(
とうとう
)” の例文
五、六丈の高さであろう、
鞺鞳
(
とうとう
)
の響は近いだけに黒部本流の瀬の音も紛れない。瀑壺から溢れた水は、又低い瀑となって本流に躍り込んでいる。
黒部川を遡る
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
諏訪頼重の居城と見えて、今
鞺鞳
(
とうとう
)
と鳴らす太鼓に、湖上に浮いていた水鳥がハラハラパッと飛び立った。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
月白く露深き丘の上に
遥
(
はる
)
かに印度洋の
鞺鞳
(
とうとう
)
たる波濤を聞きつつ
薪
(
まき
)
を組上げて
荼毘
(
だび
)
に附した。
二葉亭四迷の一生
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
鞍馬
(
くらま
)
の
道士
(
どうし
)
果心居士、竹童をひっかかえて
岩頭
(
がんとう
)
にたち、
鞺鞳
(
とうとう
)
たる
雷神
(
らいじん
)
の滝を
眼下
(
がんか
)
にみた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
海は
漫々
(
まんまん
)
として藍よりも濃く、
巨浪
(
きょろう
)
は
鞺鞳
(
とうとう
)
として岸を打つ。
蝋人形
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
鞺鞳
(
とうとう
)
たる
滝
(
たき
)
の水にうたれて
毒
(
どく
)
が洗われたためか——あるいは、竹童の精神を
修養
(
しゅうよう
)
させる
果心居士
(
かしんこじ
)
の心で、居士が、神力をもって癒やしたものか、とにかく、竹童はおのれの目の見えるのを
疑
(
うたが
)
い
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
下へ廻って見るとそこに大きな淵が現われ、其上には岩の円天井が蓋のように掩いかぶさり、一方だけが欠けて下流に面している。奥からは
鞺鞳
(
とうとう
)
の響と共に白い水沫の飛ぶのがちらちらと目に入る。
渓三題
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
吹き上げるしぶきの中から耳を
聾
(
ろう
)
する
鞺鞳
(
とうとう
)
の響が聞える。
釜沢行
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
“鞺鞳”の意味
《名詞》
鐘、太鼓の音がするさま。
(出典:Wiktionary)
鞺
部首:⾰
20画
鞳
漢検1級
部首:⾰
18画
“鞺”で始まる語句
鞺々
鞺
鞺鞺