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青嵐
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あおあらし
ふりがな文庫
“
青嵐
(
あおあらし
)” の例文
歳は三十の前後、
細面
(
ほそおもて
)
で色は白く、身は
痩
(
や
)
せているが骨格は
冴
(
さ
)
えています。この若い武士が峠の上に立つと、ゴーッと、
青嵐
(
あおあらし
)
が
崩
(
くず
)
れる。
大菩薩峠:01 甲源一刀流の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
ふとん着て寝た姿の東山、
清水
(
きよみず
)
からは霞が降って、花には遅いがそれゆえにまた程よく程のよい
青嵐
(
あおあらし
)
の嵐山。
旗本退屈男:04 第四話 京へ上った退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
「うむ、いいな……」思わず
眸
(
ひとみ
)
を
四方
(
よも
)
へ
馳
(
は
)
せた。
紺青
(
こんじょう
)
の海遠く、淡路の島影は夢のよう。すぐ近くには川口の
澪標
(
みおつくし
)
、
青嵐
(
あおあらし
)
の吹く
住吉道
(
すみよしみち
)
を日傘の色も動いて行く。
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この途端、
青嵐
(
あおあらし
)
というには余りに凄かった。魔風と云おうか、悪風と去おうか、突如として黒姫おろしが
吹荒
(
ふきすさ
)
んだ。それに巻上げられた
砂塵
(
すなぼこり
)
に、行列の人々ことごとく押包まれた。
怪異黒姫おろし
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
青嵐
(
あおあらし
)
する波の
彼方
(
かなた
)
に、
荘厳
(
そうごん
)
なること仏のごとく、端麗なること美人に似たり。
悪獣篇
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
「いいか、胆吹山へ着いたら
上平館
(
かみひらやかた
)
というのをたずねて行くんだ、そこに
青嵐
(
あおあらし
)
という親分がいる」
大菩薩峠:39 京の夢おう坂の夢の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
彼の姿が山上へ出ると、ここでもまた、五月の
青嵐
(
あおあらし
)
に声を染めて
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「もし、あんたが
青嵐
(
あおあらし
)
の親分さんでござんすか」
大菩薩峠:39 京の夢おう坂の夢の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
“青嵐”の意味
《名詞》
青 嵐 (せいらん, あおあらし)
(せいらん) 青々とした山の気。
(せいらん, あおあらし) 青葉の頃に吹くやや強い風。(夏の季語)
(出典:Wiktionary)
青
常用漢字
小1
部首:⾭
8画
嵐
常用漢字
中学
部首:⼭
12画
“青嵐”で始まる語句
青嵐居士
青嵐荘
青嵐親分
青嵐颯々