くもり)” の例文
十一日、くもり。ゆうべは蚊帳かやのなかで碁を囲んで夜ふかしをした為に、田島の奥さんに起されたのは午前十時、田島さんは予の寝ているうちに出社したという。
慈悲心鳥 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
むなし圯橋いけうかせるところあり。又少く行烏川を渡る。川広一町余、あさし。砂石底を見るべし。時正に未後びご。西方の秩父山にはかにくもりて、暗雲蔽掩へいえんし疾電いるがごとし。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
午前はくもり、午後は晴れて暑い。
十番雑記 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)