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陰気臭
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いんきくさ
ふりがな文庫
“
陰気臭
(
いんきくさ
)” の例文
昨夜
(
ゆうべ
)
までは少し
塞
(
ふさ
)
ぎの気味で、はたで見ているおれさえ、
陰気臭
(
いんきくさ
)
いと思ったくらいだが、この顔色を見たら、おれも急にうれしくなって、何も聞かない先から、
愉快
(
ゆかい
)
愉快と云った。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
階下は全部
漆喰
(
しっくい
)
で商売に使うから、
寝泊
(
ねとま
)
りするところは二階の四畳半一間あるきり、おまけに頭がつかえるほど天井が低く
陰気臭
(
いんきくさ
)
かったが、
廓
(
くるわ
)
の
往
(
ゆ
)
き帰りで人通りも多く、それに
角店
(
かどみせ
)
で
夫婦善哉
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
其
(
そ
)
ればかりでなく黒ずんだ
天井
(
てんじやう
)
と
壁襖
(
かべふすま
)
に
囲
(
かこ
)
まれた二階の
室
(
へや
)
がいやに
陰気臭
(
いんきくさ
)
くて、
燈火
(
とうくわ
)
の多い、人の
大勢
(
おほぜい
)
集
(
あつま
)
つてゐる
芝居
(
しばゐ
)
の
賑
(
にぎは
)
ひが、
我慢
(
がまん
)
の
出来
(
でき
)
ぬほど恋しく思はれてならなかつたのである。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
学校を出た頃の彼は、非常に四角四面で、
始終
(
しじゅう
)
堅苦しく構えていたから、父や母も多少彼に気をおく様子が見えた。その上病気のせいでもあろうが、常に
陰気臭
(
いんきくさ
)
い顔をして、
宅
(
うち
)
にばかり
引込
(
ひっこ
)
んでいた。
硝子戸の中
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
陰
常用漢字
中学
部首:⾩
11画
気
常用漢字
小1
部首:⽓
6画
臭
常用漢字
中学
部首:⾃
9画
“陰気”で始まる語句
陰気