“陰気臭”の読み方と例文
読み方割合
いんきくさ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
昨夜(ゆうべ)までは少し塞(ふさ)ぎの気味で、はたで見ているおれさえ、陰気臭(いんきくさ)いと思ったくらいだが、この顔色を見たら、おれも急にうれしくなって、何も聞かない先から、愉快(ゆかい)愉快と云った。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
階下は全部漆喰(しっくい)で商売に使うから、寝泊(ねとま)りするところは二階の四畳半一間あるきり、おまけに頭がつかえるほど天井が低く陰気臭(いんきくさ)かったが、廓(くるわ)の往(ゆ)き帰りで人通りも多く、それに角店(かどみせ)で
夫婦善哉 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
其(そ)ればかりでなく黒ずんだ天井(てんじやう)と壁襖(かべふすま)に囲(かこ)まれた二階の室(へや)がいやに陰気臭(いんきくさ)くて、燈火(とうくわ)の多い、人の大勢(おほぜい)集(あつま)つてゐる芝居(しばゐ)の賑(にぎは)ひが、我慢(がまん)の出来(でき)ぬほど恋しく思はれてならなかつたのである。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)