)” の例文
これもお高祖頭巾を冠り縞縮緬のはでやかな小袖に、上には寒さけに是も綿入羽織を引掛ひっかけて居ります。
斜めに吹きかける雨を片々かたかたの手に持った傘でけつつ、片々の手で薄く切った肉と麺麭パンを何度にも頬張ほおばるのが非常に苦しかった。彼は幾たびか其所そこにあるベンチへ腰をおろそうとしては躊躇ちゅうちょした。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
けの蔭へもぐり込んで、火鉢ひばち代りの摺鉢すりばちの火をほじり立てます。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「叔父上、寒さけに」
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)