“錯視”の読み方と例文
読み方割合
さくし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
少々せう/\怪我けがぐらゐはする覚悟かくごで、幻覚げんかく錯視さくしかとみづかあやしむ、そのみづいろどりに、一だんと、えだにのびて乗出のりだすと、あま奇麗きれいさに、くらんだのであらう。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いや、こうと見ては、ひとに功名を誇らせてはいられない。崖の地表もまた這いよじる兵の色で塗りつぶされた。ゆるやかに地面が逆に巻きのぼってゆくような錯視さくしがおこる。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)