“金満”のいろいろな読み方と例文
旧字:金滿
読み方割合
かねもち75.0%
きんまん25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あれもさ、巡査だから、おれが承知しなかったと思われると、何か身分のいい官員か、金満かねもちでもえらんでいて、月給八円におぞ毛をふるったようだが、そんないやしい了簡りょうけんじゃない。
夜行巡査 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いまから大凡おおよそ十三四ねん以前いぜん、このまちの一ばん大通おおどおりに、自分じぶんいえ所有っていたグロモフとう、容貌ようぼう立派りっぱな、金満かねもち官吏かんりがあって、いえにはセルゲイおよびイワンと二人ふたり息子むすこもある。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
金満きんまん紳士小山田氏が、かくの如き綿密陰険なる稚気の所有者であったことは、彼が表に温厚篤実を装いながら、その寝室に於ては、世にも恐るべき悪魔と形相ぎょうそうを変じ
陰獣 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)