野鼠やそ)” の例文
「玄徳、孔明など、いずれも定まった領地もない野鼠やそともがらでしかない。そのお説はあまりに取越し苦労すぎる」
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、人のすがたには見ながらも、自分も死馬の骨をしゃぶり、野鼠やそを喰い、木の皮、草の根まであさった。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こうささやくと、美濃部十郎や柘植つげ半之丞のともがらは、仲間だけで、野鼠やそのように、ほりの底を走り去った。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
天下の恐れとなっている梁山泊とやらの野鼠やそ、一ト蹴散らしに踏みつぶしてやろうと思っていたに、彼らから旗をかかげて出て来たとは、いや、待っていたと言いたいようなあつらきだ。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と陳応は野鼠やそのように城へ逃げ帰った。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
推参すいさんなり、野鼠やその将」
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)