醜状しゅうじょう)” の例文
あらゆる醜状しゅうじょう世間せけんにさらしたきがいなき不幸ふこうな母と思いつめると、ありし世の狂母きょうぼ惨状さんじょうやわが過去かこ悲痛ひつうやが、いちいち記憶きおくからび起こされるのである。
告げ人 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
教化きょうげの道を誤って、衆民を煽動せんどうし、財をあつめては武器をたくわえ、門を出ては流言るげんを放ち、いたずらに政道を紛糾ふんきゅうさせ、宗門末派を利用しては私権をむすぶなど——手におえぬ醜状しゅうじょう
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)