カヘ)” の例文
話は、又逆になるが、仏も元は、凡夫のイツいた九州辺の常世神に過ぎなかつた。其が、公式の手続きを経てのカヘ新参シンザンが、欽明朝の事だと言ふのであらう。
妣が国へ・常世へ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
播州ヨリマカリ越サレ、宇喜多御赦免ゴシヤメン筋合スヂアヒ申シ合セ候間、御朱印ナサレ候様ニト言上ノ処、以テノホカ御不満ニテ、御諚ゴヂヤウヲモ伺ハズ示シ合セノ段、曲事キヨクジノ旨仰セ出サレ、即チ播州ヘ追ツカヘサレ候也
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
アツしき病ひに煩ひで、今はのきはと見えたりしかど、誠ぬしが都よりのカヘさに、立ちよれるを引きとゞめて、衾手づからかいのけて、ありさまどもたづね聞き
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)