通抜とほりぬけ)” の例文
旧字:通拔
通抜とほりぬけ無用の札を路次口ろじぐちつて置くのは、通抜とほりぬけらるゝ事を表示へうしするやうなものだと言つた人があるが僕も先刻せんこく余儀よぎなき用事で或抜裏あるぬけうら一足ひとあし這入はいるとすぐにめうなる二つの声を聞いた亭主ていしいわ
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
汽車の歸途かへりの路すがら、奈何どうしても通抜とほりぬけが出來なかつたから、突然ではあつたが、なつかしい此村を訪問したと云ふ事、今では東京に理髮店を開いてゐて、熟練な職人を四人も使つてるが
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
汽車の帰途かへりの路すがら、奈何どうしても通抜とほりぬけが出来なかつたから、突然ではあつたが、なつかしい此村を訪問したと云ふ事、今では東京に理髪店を開いてゐて、熟練じゆくれんな職人を四人も使つてるが
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)