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軽蔑
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さげす
ふりがな文庫
“
軽蔑
(
さげす
)” の例文
旧字:
輕蔑
何が出来るものかと
軽蔑
(
さげす
)
む事もある。露骨でいやになる事もある。しかし今更のように考えて見ると、あの態度は自分にはとうてい出来ない態度である。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
なかにも婦人客は、神様が
接吻
(
キツス
)
と嘘とのために特別きやしやに拵へたらしい唇を、邪慳に
圧
(
へ
)
し
曲
(
ま
)
げて、
軽蔑
(
さげす
)
みきつた眼つきをして、この黄いろい肌の日本人を見た。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
その素振りがなんだか自分たちを
軽蔑
(
さげす
)
んでいるらしくも見えたので、お絹はまず
勃然
(
むっ
)
とした。
両国の秋
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
恁
(
か
)
うなると彼は、今日自分の遣つた事は、
予
(
あらか
)
じめ企んで遣つたので、それが巧く思ふ壺に
嵌
(
はま
)
つて智恵子に自白さしたかの様に考へる。我と我を
軽蔑
(
さげす
)
まうとする心を、強ひて
其麽
(
そんな
)
風に考へて抑へて見た。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
白痴
(
ばか
)
じゃ
狂人
(
きちがい
)
じゃと仲間の者からは
軽蔑
(
さげす
)
まれてはおりますが私の眼から見ますと、決して白痴でも狂人でもなく、一風変わった不思議な男で、それになかなか金山については
豊富
(
ゆたか
)
な知識を持っておる。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
が、こっちからもう一遍会見の都合を問い合せたりなどして、常識のない馬鹿だと
軽蔑
(
さげす
)
まれてもつまらない。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
性
(
しょう
)
が合わぬ人を、合わねばそれまでと澄していた事もある。気の毒だと考えた事もある。
情
(
なさけ
)
ないと
軽蔑
(
さげす
)
んだ事もある。しかし今日ほど
羨
(
うらやま
)
しく感じた事はない。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
お延は
軽蔑
(
さげす
)
んだ笑いを
微
(
かす
)
かに
洩
(
も
)
らした。しかし自分の批評は加えなかった。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
お延は笑いながら、
軽蔑
(
さげす
)
むような口調で津田の問を打ち消した。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
軽
常用漢字
小3
部首:⾞
12画
蔑
常用漢字
中学
部首:⾋
14画
“軽蔑”で始まる語句
軽蔑感
軽蔑者