たしなみ)” の例文
くみは、しかけたようせはしいをりから、ふゆれかゝる、ついありあはせたたしなみ紅筆べにふでで、懷紙くわいしへ、圓髷まるまげびんつややかに、もみぢをながす……うるはしかりし水莖みづぐきのあと。
片しぐれ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
フト口をきか何か、寝顔はというたしなみで、額から顔へ、ぺらりと真白まっしろ手巾ハンケチを懸けなすった……目鼻も口も何にも無い、のっぺらぽう……え、百物語に魔がすって聞いたが
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と今時、珍しいまでたしなみい扇子を抜く。
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)