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赭土色
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あかつちいろ
ふりがな文庫
“
赭土色
(
あかつちいろ
)” の例文
この刹那に、市郎の眼に映った敵の姿は、
頗
(
すこぶ
)
る
異形
(
いぎょう
)
のものであった。
勿論
(
もちろん
)
、顔は判らぬが、
膚
(
はだ
)
は
赭土色
(
あかつちいろ
)
で手足は
稍
(
やや
)
長く、爪も長く
尖
(
とが
)
っていた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
皮膚の色さえ、小次郎には、故郷のにおいが感ぜられる
赭土色
(
あかつちいろ
)
の持主だった。眉は、粗で、眼はきれ長であり、面長な
顎
(
あぎと
)
に近いあたりに、
黒子
(
ほくろ
)
がある。
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その下に体の大きい重吉がはげた
赭土色
(
あかつちいろ
)
の獄衣を着て、いがぐり頭で、終日そうやって縫っている。
風知草
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
川上はだいぶ降ったと見えて、放水路の
川面
(
かわも
)
は
赭土色
(
あかつちいろ
)
を増してふくれ上った。中川放水路の堤の塔門型の水門はきりっと閉った。水泳場のある材木堀も界隈の蘆洲の根方もたっぷりと
水嵩
(
みずかさ
)
を増した。
渾沌未分
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
脊丈
(
せい
)
は
先
(
ま
)
ず四尺ぐらいで、腰に兎の皮を
纏
(
まと
)
っている他は、全身
赤裸々
(
あかはだか
)
である。
鮫
(
さめ
)
のように硬い皮膚の色は一体に
赭土色
(
あかつちいろ
)
で、薄い毛に覆われていた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
又、彼等の皮膚が
赭土色
(
あかつちいろ
)
に
化
(
な
)
って
了
(
しま
)
ったのは、生れてから死ぬまで岩石や赭土の中に棲んでいる為である。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
赭
漢検1級
部首:⾚
16画
土
常用漢字
小1
部首:⼟
3画
色
常用漢字
小2
部首:⾊
6画
“赭土”で始まる語句
赭土
赭土山
赭土丘
赭土塊
赭土庭
赭土褐砂