読方よみかた)” の例文
旧字:讀方
読方よみかただって、何だ、大概たいがい大学朱熹章句だいがくしゅきしょうくくんだから、とうと御経おきょう勿体もったいないが、この山には薬の草が多いから、気の所為せいか知らん。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
今日きょうも、ローズ・ブノワさんは読方よみかたならったところをちっとも間違まちがえずに諳誦あんしょうしました。それで、いいおてんをいただきました。
母の話 (新字新仮名) / アナトール・フランス(著)
つるは私を、村の小学校に連れていって、たしか三年級の教室の、うしろにひとついていた机に坐らせ、授業を受けさせた。読方よみかたは、できた。なんでもなく、できた。
新樹の言葉 (新字新仮名) / 太宰治(著)
臨時試験には算術と読方よみかたは十点だったけれども、英語が七点で、理科と地理が六点だった。
贋紙幣事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)