語出かたりだ)” の例文
稽古けいこの男は小稲半兵衛こいなはんべゑをさらつたのち同じやうなおつま八郎兵衛はちろべゑ語出かたりだしを二三度繰返くりかへして帰つて行つたのである。蘿月らげつもつともらしくすわなほして扇子せんすで軽くひざたゝいた。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
「さて、夜もけました、」といって旅僧たびそうはまた語出かたりだした。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
稽古の男は「小稲半兵衛こいなはんべえ」をさらったのち同じような「お妻八郎兵衛つまはちろべえ」の語出かたりだしを二、三度繰返くりかえして帰って行ったのである。蘿月はもっともらしくすわなおして扇子で軽くひざたたいた。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「さて、よるけました、」といつて旅僧たびそうまた語出かたりだした。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)