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かたりだ
稽古の男は
小稲半兵衛をさらつた
後同じやうなお
妻八郎兵衛の
語出しを二三度
繰返して帰つて行つたのである。
蘿月は
尤もらしく
坐り
直して
扇子で軽く
膝を
叩いた。
「さて、夜も
更けました、」といって
旅僧はまた
語出した。
稽古の男は「
小稲半兵衛」をさらった
後同じような「お
妻八郎兵衛」の
語出しを二、三度
繰返して帰って行ったのである。蘿月は
尤もらしく
坐り
直して扇子で軽く
膝を
叩いた。
「さて、
夜も
更けました、」といつて
旅僧は
又語出した。