トップ
>
詮議立
>
せんぎだ
ふりがな文庫
“
詮議立
(
せんぎだ
)” の例文
これは鑑賞的には全くいわゆる「うがち過ぎ」た無用の
詮議立
(
せんぎだ
)
てに相違ないのであるが、心理学的には見のがすことのできない問題である。
連句雑俎
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
どっちが先や
詮議立
(
せんぎだ
)
てしたとこで無駄ですねんけど、一ぺん間違いあってからは、私に済まん思いながら同じ
過
(
あやま
)
ち繰り返してたらしいのんで
卍
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
出たという様なことではないでしょうか。いずれにしても、あの連中の
詮議立
(
せんぎだ
)
てはもう必要がありませんね。今度の犯罪にはちっとも関係がない筈ですから
湖畔亭事件
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
「その無数のものを、いちいち捕えて
詮議立
(
せんぎだ
)
ていたしていたら、詮議に暮れて、大御所の跡目をうけて二代将軍たるの御事業は遂になすいとまもございませぬぞ」
宮本武蔵:07 二天の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そんなに思うことないわよ。だれが閑ちゃんの
詮議立
(
せんぎだ
)
てなんぞするものですか。だれも知りゃしないもの。それにさ、わたしは実のところ、閑ちゃんに手伝ってもらおうと欲を
妻の座
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
▼ もっと見る
しかし普通の小説家のようにその勝手な真似の根本を
探
(
さ
)
ぐって、心理作用に立ち入ったり、
人事葛藤
(
じんじかっとう
)
の
詮議立
(
せんぎだ
)
てをしては俗になる。動いても構わない。画中の人間が動くと見れば
差
(
さ
)
し
支
(
つかえ
)
ない。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
そう云う
詮議立
(
せんぎだ
)
ては此の小説の
埒外
(
らちがい
)
であるから、今は
孰方
(
どちら
)
でもよいとしておこう。
少将滋幹の母
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
と、またぞろ、松尾
要人
(
かなめ
)
の門を叩き、そこでさんざん毒づいたり
詮議立
(
せんぎだ
)
てした結果が、却って、がっかりしたものを負わされて、今——この二条河原の
堤
(
つつみ
)
まで戻りかけて来たところであった。
宮本武蔵:04 火の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「こっちの
詮議立
(
せんぎだ
)
てばかりしておって、一体、今日は何しに参ったのだ」
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「それこそ弘法様が
臍
(
へそ
)
で茶をわかすだろう。なんでてめえや法達が悪事の足を洗っているものか。……だがお互い様のこった、そんな
詮議立
(
せんぎだ
)
てはやめとして、時に、てめえ今夜はどこへ行ったんだ」
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それはまた彼の
詮議立
(
せんぎだ
)
てのうえにも、
酷
(
むご
)
い興味をそそッていた。
私本太平記:03 みなかみ帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
詮
常用漢字
中学
部首:⾔
13画
議
常用漢字
小4
部首:⾔
20画
立
常用漢字
小1
部首:⽴
5画
“詮議”で始まる語句
詮議
詮議中
詮議方
詮議法